おおきな木 野外塾

野外塾は、子どもたちの元気と創造の場です

「自然の中で思いっきり遊びたい」、そんな思いで始まったおおきな木野外塾。2019年4月から第26期を迎えます。

この間、毎年100人ほどの子どもたちが会員となり、岐阜市周辺の野山などを舞台にさまざまなあそびをくりひろげてきました。木登りやターザンごっこをしたり、昆虫採集をしたり魚やカニを捕まえたり、草花あそびをしたり、野草を料理して食べたり、たき火でパンを焼いたり、つるでリースやかごを作ったりと、子どもたちの楽しみ方は十人十色。時には、サバイバル体験、ダイビング、磯遊び、雪遊びなどをしに遠くまで足をのばしたりもします。また、プログラムによって、その道の達人やリーダーのお兄さんやお姉さんも加わります。もちろん親子での参加も大歓迎です。

野外塾は年間登録制です

2019年度新規会員募集中

説明会にお越しください

入会をご検討の方を対象に説明会を行います。下記日程でご都合がつかない方は、店頭にて説明をさせていただきますので、ご来店の日時をご連絡ください。

2月9日(土)、10日(日)、3月3日(日)、4日(月)

いずれも11:00〜12:00 おおきな木2階にて

野外塾概要

●活動日

 ・日帰りの通常プログラム(原則として日祝日)

※通常は岐阜市内およびその近郊で行います 

 ・キャンプなどの特別プログラム(年数回)

●対象年齢

 年長児以上、中学生まで

※高校生以上は、Yフレンドとして登録して各行事に参加することができます。詳しくはYフレンド制度の資料をご請求ください。

●初回納入金……入会時にお支払いください

 入会金 3,240円(兄弟2人目からは不要)

 年会費 16,200円

●年会費の割引制度

 次に該当する会員は、年会費10,800円

 1. 一世帯3人以上の会員は3人目から

 2. 過去の在籍5年以上の会員は6年目から

●各行事への参加費……参加申込時にお支払いください

 日帰りの通常プログラム

  会員 一人4,000円  会員父母、祖父母、年長児未満の兄弟 一人2,000円

 キャンプなどの特別プログラム

  各プログラムごと別途参加費を設定します。 


子ども本位。大人目線の課題はいらない

 しつこいようですが、今年はおおきな木25周年。絵本屋を始めて、5月5日で25年になるわけですが、オープン以来ずっと続けてきた活動があります。それは、「ことば塾」と「野外塾」の二つの塾です。どちらも、頭にも心にも、そして体にもいい活動だとは思うのですが、いわゆるお勉強の塾ではありません。

 ことば塾は、1歳半から小学校低学年の子まで、いつでも好きなときにご入会いただけますが、野外塾は年長〜中学生を対象に年間登録制にしています。単発の活動ではなくて会員制にしてきたことは、今思えば本当に良かったと思っています。子ども同士のつながりはもちろんのこと、親同士のつながりも世代を超えてできたからです。

 では、そもそも何でこういう活動をしようと思ったのかということをちょっと振り返ってみたいと思います。僕はおおきな木を始める前、全国組織の子どもの英語教室を展開する会社に勤めていました。ここはただの英語教室ではなくて、英語劇をしたり、ダンスやゲームをしたりというグループ活動をメインに行い、全国規模のキャンプをしたり、海外とのホームステイ交流をしたりというダイナミックなこともしていました。僕はここで実に多くのことを学びましたが、ずっと自分の思いを遂げられないもどかしさを感じてもいました。

 それは、子ども本位の活動になっているだろうか、という点です。例えばキャンプだと、おそらくどこの学校でも民間団体でもそうだと思うのですが、いろんな課題が設けられて、プログラムが時間割で決まっています。そして、その課題を決めるのは大人で、大人の要望に基づいて、「今回はこれを課題にしよう」と組織的に決まっていきます。そこで僕は、子ども本位のキャンプにするには、まず課題をやめたらどうかと提案してきましたが、教育プログラムとしての大規模なキャンプでしたから、全く通らない提案でした。

 そんなわけで、そのころから僕が思い描いてきたのが今やっている「野外塾」のような活動でした。課題や目当ては設けない。時間割もない。いろんなプログラムを用意はするけど、参加するかどうかは子どもたちの自由。こんな行き当たりばったり的な塾に入会してくれる人がいったいどれぐらいいるのだろうかと不安でいっぱいでしたが、初年度に約40人の子どもたちが入会してくれました。

 やっていくうちに分かったことがたくさんあります。岐阜市内の山の中で一日放し飼いのようなデイキャンプでも、退屈してる子はほとんどいないということ。場の力ですね。とくに何か施設があるわけではなく、あるのはどこにでもある自然環境だけですが、子どもたちは本当によく遊びます。そしてその遊びを通して、自然に仲間を作ります。子どもって群れで育っていくんだなあとつくづく思います。いろんな年齢の子がいますから、ちょっと年上の子に憧れたり、年下の子の面倒を見たり、仲間に誘ったりという光景も見られます。

 野外塾には毎年100人前後の登録会員がいますが、昔に比べるとお父さんやお母さんの参加も増え、よその子どもたちとも気兼ねなく遊んだりしゃべったり、また、火を起こしたり料理をしたりのお手伝いもしていただいたり、そんなことをしながら親同士のつながりもできてきました。子どもだけでなく親も自由気ままに過ごせる場でもあるんですね。毎回、大家族のような賑やかさで楽しいひとときを過ごしています。

おおきな木 杉山三四郎

野外塾には時間割も「めあて」もありません

 先日、おおきな木では、新春恒例「初笑いさんしろう絵本ライブ」を行いました。バンド編成で行う豪華版で、毎年大勢の人たちが来てくれますが、今年も盛況でした。そのライブに、小学生の頃「おおきな木野外塾」に参加していた女の子が、三人の男の子のお母さんになって来てくれて、大感動。野外塾もおおきな木発足と同時に始めたので、この春で丸23年ですから、ときにはこんなこともあるわけです。

 いろんな思いがあって始めた活動でした。子どもは小さな大人ではない。子どもは子どもでちゃんとひとりの人格を持っている。そんな子どもたちが自由でいられる場所を作りたい。また、大人も子どももいっしょに感動し、楽しい思いを共有できる場所でもありたい。そんな場所を、僕が関心を持っていた「自然」と「ことば」という二つの切り口で用意したわけですが、それが「野外塾」と「ことば塾」だったのです。野外塾では、僕がサラリーマン時代に関わっていた大規模なキャンプではできなかったことをいろいろ企画しました。でも、あくまでも一人ひとりの子どもが主人公ですから、課題を与えるようなことはしたくない。分かりますか、これ。たとえば、学校の宿泊行事などを例にとると、まず時間割があって、決められた課題を全員がやらなくてはいけません。勝手な行動は許されません。そして、何をやるにも「めあて」があって、その達成度が評価の対象になったりします。

 野外塾ではその真逆。時間割もめあてもありません。集合時刻と活動するフィールドは決まっていますが、そこで何をするかはみんなの自由です。岐阜市内の森に僕たちの「秘密基地」があり(といっても何か施設があるわけではなく、ただ「自然」があるだけですが)、ブランコやロープコースを作ったり、山野草をとって焚き火で料理したりと、まあ、いろんなことを用意してはいきますが、ある子は虫採りに夢中になっているし、ある子はスコップで穴掘りをしているし、鬼ごっこで走り回っている子もいれば、一日中焚き火の周りでおしゃべりしている子もいるという状態です。お昼のお弁当もみんな好きな時間に勝手に食べています。要するにみんなバラバラ。でも、退屈している子はほとんどいないというのが野外塾のすごいところで、いつも感心して子どもたちのことを見ています。どうしてなんでしょうね?

 まず、場の力があります。人工的に作られたものは何もなくても、自然の中には子どもたちの好奇心をくすぐるものが無数にあるわけです。野外塾の基本は「放し飼い」。野に放たれた子どもたちはみんな自分に合った居場所を見つけています。「野力」という造語を作りましたが、子どもは野の力で育つんですね。

 そしてもうひとつは、仲間の存在でしょうね。学校の活動だと、全員で力を合わせて何かを達成することが重視されますが、野外塾では気が合ったもの同士が力を合わせて落とし穴や隠れ家を作っていたり、トカゲを追いかけていたりという光景があります。大人の手が必要になると、「三ちゃん、三ちゃん!」と飛んできたり、近くにいる誰かの親に手伝わせたりということもあります。そんなことをしながら、年齢の壁を超えて友だちもでき、子ども同士でいろんなことを学び合っていってるんでしょうね。また最近では、子どもだけでなく、大人も含めた大家族のようになっています。こうして、子どもは群れで育っていくんです。 

おおきな木 杉山三四郎

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野外塾にはなぜ個性的な子が多いのか(264号/2016年9月号)

 忙しかった夏ももう終わり。毎年、夏はあっという間に過ぎてしまうような気がするのは僕だけでしょうか? 夏の終わりに寂しさを感じます。

 さて、何が忙しいのかというと、夏休み中はいろいろイベントがあるからですが、中でも当店が主催するおおきな木野外塾ではキャンプなどの恒例プログラムがあります。今この文章を書いている時点で、沖縄ざまみツアー(3泊4日)が残っていますが、7月には、昆虫採集キャンプ(1泊2日/岐阜市三田洞ながら川ふれあいの森)、無人島サバイバルキャンプ(3泊4日/岡山県倉敷市)をやり、8月には、おっぱらサマーキャンプ(2泊3日/高山市清見大原)がありました。準備も本番も大変ですが、どれも楽しいことだらけで、野外塾のない夏は僕には考えられません。

 年間を通じて野外塾のプログラムには子どもだけでなく、大人も自由参加できるので、キャンプ好き、野外活動好き、仲間とワイワイやるのが好きという「人種」が集まり、ひとつの大家族のようになって過ごす。これが大きな魅力のひとつになっています。野外塾は会員制になっていて、年長から中学生までが対象ですが、Yフレンドと呼ばれる高校生以上の会員もいます。今年の夏のプログラムにはそのうち7名のYフレンドが参加してくれましたが、彼らの野外塾歴は短くて8年で、22年というのが一名います。何かこの野外塾に魅力を感じて続けてくれているのだと思いますが、その魅力というのもそんなところにあるのではないでしょうか。生き物好きが多いのかといえば決してそうでもないし…。ゆかいな高校生男子たちが言うには、「野外塾にはヘンな奴が多いから」らしいです。

 ここ数年の話ですが、無人島サバイバルキャンプで

は、最後の晩の余興で「みんなのまとも度チェック」というのが恒例になっています。「○○君(さん)はまともだと思う人、手を挙げてくださーい!」とみんなに聞きます。毎年参加者は20人前後ですので、ひとり手が上がれば5点。全員手が上がれば100点です。これを小学生から大人まで参加者全員にやるわけです。最後の晩ですから、お互いどんな人間なのかが分かってきているので、なるほどという結果が生まれます。ちょっと変わった子とか、ちゃらんぽらんな子とかは点数は低く、しっかりした感じに見える子は高得点になります。ちなみに僕はいつも0点か5点で、土下座をしてみんなにごめんなさいをしていますが、高校生のYフレンドたちはというと、両極端に二つに分かれます。でも、彼らは決して高得点を期待してはいなくて、0点を取れなくて残念がっていたりするんですね。どうも「ヘンな奴願望」があるみたいです。

 余計なことかも知れませんが、ちょっと釈明をしておきますと、「ヘンな奴」というとちょっと聞こえが悪いですが、要するに個性的ということなわけですよ。野外塾の子たちを見ていると、たしかに個性的な子が多いような気がします。新しく入ってきた子たちを見ても同様です。野外塾では、みんなをひとつにまとめようなんてことはあまり考えませんから、みんなバラバラ。勝手に好きなことをやっています。時にはみんなに合わせようと思ってくれてもいいんじゃないかと思うときもありますが、基本は自由です。自分が自分としていられる場所なんです。「みんな違ってみんないい」んです。だからみんな「ヘンな奴=個性的」となっているんじゃないでしょうか。

おおきな木 杉山三四郎