海外旅行に行くと、どこに行っても何かしら異文化体験があり、いろいろと驚きがあるのが楽しみです。実は先月、ミラノを拠点に北イタリアを旅して来ました。またまた妻と二人の珍道中。でも、今度は歌のレッスンを受けるためミラノに滞在中の甥っ子の家族がいるので、何の心配もなく行って来ました。
ヨーロッパは鉄道網が発達しているので、イタリアでも鉄道に乗りまくろうと計画を立てました。今は、インターネットで現地の鉄道や船の時刻も日本語で調べられるし、ホテルの予約もできてしまうので便利になりました。でもね、いざ鉄道に乗ろうとすると切符を買わなくてはいけません。自動販売機に向かってブツブツ言いながらボタンをいろいろ押してみてもなかなかチケットが出て来ません。そんな二人を見て助けてくれる人がいます。ガイドブックを見ると、こういう人が要注意と書いてあるので、ヤバイかも、と警戒しましたが、いえいえ親切なおじさんでした。
ミラノでは国鉄,私鉄、地下鉄、路面電車(トラム)が走ってますが、90分以内ミラノ市内をどれだけ乗っても1.5ユーロというお得なチケットがあるんですね。これを自販機でなくて、タバッキという日本のキヨスクのような売店でも買えるので、これはありがたかったです。そうそう、イタリアにはコンビニは全くないんですよ。ヨーロッパの他の国ではどうなんでしょうね。イタリアではタバッキがその役目をしているようです。
そしてびっくりなのは、結構大きな駅でも改札がなかったりするのです。その気になればいくらでもキセルができそうです。でも、ときどき検札が来る場合もあるので、やめておきましたが。ベルガモという町ではバスにも乗ってみましたが、これもチケットの買い方が分からなくてどうしようかと迷っているうちに目的地に到着し、そのまま下車。ええっ、いいの? いい訳はないんでしょうが、イタリアは何でもゆるーいんでしょうね。鉄道もまず時刻通りには来ませんしね。
食べる方の話もしましょう。イタリア料理は日本人にもお馴染みなので食事には困らないとのことだったのですが、一品一品の量が多い。サラダや前菜だけでお腹が膨れてしまうので、メインディッシュには到達しません。でも、チーズや生ハムは本当においしいです。
ピザも一枚が宅配ピザのLサイズ。イタリア人はこれをナイフとフォークを使って一人でペロッと食べてしまうわけです。日本のピザはSサイズが一人前ですよね。それをピザカッターかなんかで切って手で食べます。ピザは手で食べるもんだとワタクシは完全に思い込んでいましたが、本場では違うんですね。
僕はトンカツ好きなので、ミラノ風カツレツと言われるコトレッタ・ア・ラ・ミラネーゼも注文してみました。ところがこれもLサイズ。3人でも食べきれませんでした。日本では、いろんな料理を注文して、それを2〜3人で小皿に分けて食べるというのが最近は多いと思うんですが、イタリアではシェアをするという習慣がないみたいです。でも、思い切って取り分け用のお皿をお願いしたら、そんなに嫌な顔もせずに持って来てくれました。日本人だから仕方ないかと思われたのかも。
行き当たりばったりの珍道中なので、反対向きの電車に乗ってしまったり、ホテルが怪しかったりとかありましたが、ミラノを離れ湖水地方と呼ばれるリゾート地でのんびりしたり、列車で国境を超えてスイスまで足を伸ばしたりと、自由気ままな絶景の旅もできました。
※写真は、スイスレーティッシュ鉄道
おおきな木 杉山三四郎