愉快で煌びやかなサウンドに <新刊CD10月リリース>

 毎年毎年、夏はあっという間に過ぎてしまいます。当店が主催する「おおきな木野外塾」では、キャンプやらツアーやらのお泊まりイベントが4つ。台風のせいで日程変更などもあり大変でしたが、何とか無事に終えることができました。また、今年は感染症対策が緩和されたおかげで「さんしろう絵本ライブ」の出張公演が7〜8月に8本。年甲斐もなく(?)よくがんばりました。野外塾もライブも子どもたちのパワーをもらうことができるので、僕の「生きる源」になっています。

 そして今夏は、そんな過密スケジュールの隙間を使ってやり遂げたことがあります。10月発刊予定で制作を進めている新しいCD「杉山三四郎絵本をうたう⑤ 笑おう!」の録音です。これがまた楽しい作業でした。

 今回の制作は、ミュージシャンの野々田万照さんとの出会いからスタートしました。万照さんのことは10年以上も前から彼のライブやイベントには参加していて、音楽性はもちろんのこと、エンターテイナーとしてもすごい人なので、僕もファンの一人だったのですが、僕のライブを長年サポートしてくれているヴォーカリストの清水千華さんの仲介で、万照さんに編曲と録音、そして演奏までをお願いすることができました。

 万照さんのことをご存知ない方のために少しご紹介しておきます。肩書きは、サックス奏者、音楽プロデューサー、シンガーソングライター、編曲家ですが、カレー研究家とか川漁師という顔も持っているマルチな人です。30年ぐらい前から、「高橋真梨子ヘンリーバンド」のメンバーとして、全国ツアーに参加したり、NHK紅白歌合戦にも4回の出場を果たしています。今年は高橋真梨子さんのツアーがなく、そのおかげで、僕の依頼を引き受けていただくことができたのかも…。

 新しい CDに収録する歌は、絵本の歌が10曲と大人向きのライブで歌っているオリジナル曲3曲。この13曲のデモ音源をまず万照さんに聞いてもらったところ、すごく面白がってくれて、編曲が上がってくるのを首を長〜くして待っていたところ、次々と送られてきました。レゲエだったり、ハワイアンだったり、ボサノバ、歌謡曲、ブルーグラスなど、多彩な曲調になっているし、遊び心も随所に散りばめられています。

 遊び心といえば、今回もコーラスで参加してくれた清水千華さん(ちかちゃん)もめちゃめちゃ録音を楽しんでくれていて、もうやりたい放題(?)。長年付き合ってきたけど、こんな才能があったとは! びっくりです。今回は「おおきな木ことば塾」に来ている子たちやお母さんたちも録音に参加してくれましたが、そのコーラス指導もちかちゃんが引き受けてくれました。

 録音はマンテル・ミュージック・スクールのスタジオを貸していただくことができたし、万照さんやちかちゃんの絶妙の指導のおかげで僕の歌もノリノリです。楽器もギターだけでなく、ウクレレ、バンジョー、ハーモニカの演奏もOKをもらうことができて、がんばりました。そして、万照さんのサックスによるご機嫌なアドリブが入り、万照さんの仲間のミュージシャンたちもエレキギターやマンドリンの演奏で参加してくれて、じつにいい味を添えてくれてます。

 自分が作った曲がこんな煌びやかなサウンドに生まれ変わって嬉しいかぎりですが、皆さんにもきっと喜んでいただけると思います。ご家庭や保育・教育現場でどんな風に楽しんでいただけるか楽しみにしています。

※CDの収録曲は最後のページをご覧ください。

おおきな木 杉山三四郎