我が国にもついに女性総理が誕生しました。今のところ支持率も高く、国民の期待を背負っている形になっていますが、残念なことに国会で早速とんでもない発言をしてしまいましたね。
11月7日の衆議院予算員会での高市首相の「台湾有事」発言。何が問題なのかとか、よく言ってくれたと賞賛の声も上がってますが、そもそも台湾有事というのは、中国と台湾の問題であって、他国のことに安易に口を挟むのは慎むべきことです。そして、台湾有事が起これば、日本にとっても「存立危機事態になりうるケース」だと言ってしまいました。要するに、中国が台湾に武力行使をしたら日本にも危害が及ぶので黙ってはいないよと言ってるわけですからね。
中国の反応がこれまた即座でした。中国総領事が、「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない」などと政府高官とは思えないような書き込みをしたとか。そして日本への渡航禁止とか日本製品の不買とか。さらに、日本の治安がよくないなどという酷いデマまで飛ばしたり、過激すぎます。
なんでこんなことになるんでしょうね。日本には、国民主権、基本的人権の尊重、戦争放棄を定めた憲法があります。第九条によって、国際紛争の解決に武力を使うことは禁じられています。なのに、存立危機事態になりうるというのは、武力行使に踏み切る可能性もあると暗に言っているわけで、憲法無視も甚だしいです。
高市政権になってからというもの、予想された通りに、「武力によって国を守る」という方向性に向かい始めてます。防衛費を増額するとか言ってますが、それが平和への道であるはずがありません。一旦戦争が始まってしまったら、終わらせるのは大変です。長引けば長引くほど人の命が奪われ、勝っても負けても国民は悲しみに暮れるだけです。日本もそういう歴史を体験してきた国じゃないですか。だから、その反省に基づいて憲法第九条があるわけです。
戦争にならないための抑止力って一体なんでしょう。核保有国の論理で言えば最強の大量破壊兵器を持つことになるんでしょうが、もし何かの過ちで使われてしまったら、地球は破滅し、人類の歴史も終わりを告げることになるわけで、抑止力もクソもありません。
そんな最悪な抑止力ではなく、本来あるべき抑止力というのは、喧嘩にならないように努力することです。日本と中国は経済的に相互依存し、技術やスポーツや文化交流も各分野で行ってきました。その関係が崩れたら、戦争にはならないにせよ、お互い損失は大きいと思います。中国人の人気ナンバーワンの旅行先は日本。重要なパートナーシップで結ばれている両国ですから、そのうち騒動も治るだろうと思いますが、高市さんには大人しくしていただきたいです。
9月23日、石破茂前首相が行った国連での演説では、戦後80年の節目を意識した言葉が多くありました。「日本が経験した核の惨禍は二度と繰り返されてはならない」。「全体主義や無責任なポピュリズムを排し、偏狭なナショナリズムには陥らない。差別や排外主義を許さない」ために「過去を直視する勇気と誠実さ、他者の主張にも謙虚に耳を傾ける寛容さを持った本来のリベラリズムが土台になる」と訴えました。この言葉は、トランプやプーチンやネタニアフに届けて欲しかったと思います。そして高市さんはこの言葉を噛み締めて、ちゃんと継承して行ってほしいと思います。
おおきな木 杉山三四郎
