先日、今度は京都に行ってきました。京都芸術大学で特別講義をすることになったのですが、せっかくなので、前乗りして京都見物もしてみようということにしました。ギターや音響機材もあるので、車の旅です。
最初の目的地は京都府立植物園。広大な敷地に世界中の植物が育っています。温室には、南国の派手な色をした花々もあれば、寒冷地に生息する高山植物もあります。自分の好みはどちらかというと高山植物系です。ヒマラヤの幻の青いケシの花を生まれて初めて見ることができたし、ヨーロッパアルプスのエーデルワイスもあれば、日本のコマクサなども咲いていて感激です。世界中の観光客が押し寄せる京都の名所とは違って人も少なく、おしゃれなレストランで食事もしたりして、ここに4時間ほど滞在しました。でも桜の時期はすごい人だそうで、確かに園内には世界の桜の木がたくさんありました。また植物だけでなく、昆虫もいろいろ。僕としては、ホシミスジというちょっとレアな蝶々に久々に出会えて、バッチリ撮影もできたのが収穫でした。
さてその夜、もう一つお楽しみが。京都には、おおきな木が主催する「野外塾」の卒業生たちが何人かいて、そのうち3人が集まってくれて食事をしました。大学生2人と大学院生1人ですが、彼らと一緒に酒を飲めるようになるとは夢のようです。みんな5〜7歳ぐらいから知ってる子たちなので、我が子のような存在です。野外塾のいろんなプログラムに参加して楽しかったことや、「やらかしてしまった」ことなどの思い出話に花が咲き、二次会にまで行ってしまいました。
そして翌日。今回のメインのお仕事です。京都芸術大学は京都市左京区の山の斜面に建てられていて、学生数23,000名を超える、日本で最も大きな芸術大学だそうです。僕の話を聞いてくれたのは、子ども芸術学科の2回生約30名でした。
「プロフェッショナル特講」ということで、人生の先輩の話を、これから進路を考えていく学生たちに聞かせてもらえばいいとのことで、「絵本があってよかったな」というタイトルにさせてもらいました。
「おおきな木」がどんな店なのか。どんな活動をしているのか。どんな思いでやっているのか。そんな自己紹介に始まり、大学時代に経験したアルバイトがきっかけになって、「子どもと関わる仕事がしたい」という気持ちに目覚め大学を辞めたこと。その会社に17年勤めたのち独立することに至った経緯などを話しました。
「大人と子どものいい関係を作っていきたい」。そんな場所が作れたらいいな。これはおおきな木を始める一番の動機ですが、その役割を絵本は果たしてくれてるわけですよね。そして、学校教育などのように大人の価値観を子どもに押し付けるのではなく、「子ども本位」の活動がしたいという思いで始めた「ことば塾」や「野外塾」の話などもしました。これらの活動に参加する子どもたちの写真を見てもらいながら、オリジナル曲『子どもたちよ』を歌いました。「そんなに急いで大人になるな。人はみんな違っていいんだ。頑張りすぎないで、ぼちぼちいけばいい」。そんな歌詞が彼らにも刺さったみたいで、嬉しかったです。
その後、絵本を僕の歌で楽しんでもらいました。絵本作家のtupera tuperaさんはこの大学の特任教授を長年されているとのことで、『ぼうしとったら』や『いろいろバス』はすでにみんなのお馴染み絵本でした。これらの絵本で大学生たちとも繋がれたひとときでした。
おおきな木 杉山三四郎




